戸建て住宅の断熱性能の約5割~7割は窓で決まる!?寒い、暑い家には住みたくない!

新築住宅をハウスメーカーの注文住宅で2021年に建ててからから約1年、丁度二回目の冬を迎えています。
最近では、霜が出るほど寒くなってきています。

我が家では、一戸建ての家を建てる際に、こだわったポイントとして断熱性能です。
断熱というと、泡断熱や外壁の断熱が重要と思われる方もいると思いますが、知っている方は知っているかもしれませんが、断熱として一番重要なのが窓ガラスやサッシです

今日は、我が家のYKK樹脂サッシのLow-Eダブルガラスの窓の断熱について住んでみてのどうなのか、断熱効果なども個人的な感想や意見等を紹介していきたいと思います。
また、窓ガラスにはどのような種類があってどのガラスがよいのかなどハウスメーカーによっても窓ガラスの仕様がちがいます。
窓断熱やハウスメーカーで迷っている方の参考になると思います。

窓ガラスの断熱性能の必要性


一戸建て住宅では窓断熱はとても重要なポイントになります。
タイトルでも書いたとように、一戸建ての窓断熱の性能のおおよそ5割から7割くらいは窓で決まると言われています。

最近の住宅では複合ガラスや樹脂サッシなどが当たり前になりつつありますが、少し前の住宅や比較的安い建売住宅などでは、単板ガラスのアルミサッシを使用していることが多いです。
この、単板ガラスとアルミサッシの組み合わせの窓は外壁の断熱性能に比べ、10分の1程度の断熱性能しかないと言われています。
冬は寒く、夏は暑くなる原因のほとんどは窓から伝わってきてしまうのです。

冬の場合には、およそ窓50%、外壁20%、屋根5% の割合で室内の温かい空気が冷やされ室温が下がります。

夏の場合には、おおよそ窓75%、外壁12%、屋根5% の割合で外気の熱で室温が熱くなります。

こうやって数字で見ると、窓の断熱性能がとても重要なことがわかっていただけたと思います。

我が家の場合でもそうですが、注文住宅などで一戸建てを建てるのであれば、長く快適な住宅に住みたいですよね。
夏は涼しく、冬は暖かく、光熱費などもお得に住む家に住みたいと思いますよね。

高気密、高断熱住宅にこだわるのであれば、窓ガラス、サッシにこだわることをおすすめします。
特に寒冷地などでは最重要項目だと思います。

窓は「窓ガラス」と「窓サッシ」で成り立っていますが、窓ガラスと窓サッシの組み合わせも断熱性能の重要な項目となりますので、紹介していきます。
断熱性能の高い窓ガラス・窓サッシを知っているだけでも住宅を建てるうえでよい知識となりますので学んでいただければと思います。

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断熱窓ガラスの種類と断熱性能、効果


断熱窓ガラスの断熱性能は、ガラスの層(枚数)とガラスの層の空気やガス、窓ガラスのサッシなどによって違いがあります。
窓の特性を知っておくと、新築住宅を建てる際やリフォームする際にどのくらいの断熱性能があるのかわかるため、ハウスメーカーを選ぶ基準にもなると思います。
家を建てた後に寒い家や暑い家で後悔しないためにも知っておいて損がない情報だと思いますので、参考にしていただければと思います。

窓ガラスの種類と断熱

窓ガラスの種類 断熱性能
5枚ガラス 高い
トリプルガラス(3枚ガラス)
ペアガラス(2枚ガラス)
シングルガラス(単板ガラス) 低い

窓ガラスの断熱として窓ガラスの枚数によって断熱性能も高くなります。
1枚より2枚、2枚より3枚というように、今現在5枚ガラスまでが最高となります。
5枚ガラス
現状の最上級の5枚ガラスです。空気層が3つあるため、外と接する部分がすくないため、最高の断熱性能があります。
主に寒冷地方で使用されることが多い窓ガラスで防音性能も高いので、音を気にされるかたにもおすすめです。デメリットとしては、金額が高額ということと、窓ガラスを5枚使用しているため、窓が厚くなり、重量もおもいため、開け閉めが重たくなります。
トリプルガラス(3枚ガラス)

出典元:YKKAP
トリプルガラスは中間層が2層あるため、ペアガラスに比べ、断熱性能が高くなります。
ハウスメーカーによっても取扱いが違いますが、比較的オプション仕様として設定されていることが多いガラスです。ただ、ペアガラスに比べると若干価格が高くなるため、予算に余裕があれば、トリプルガラスにした方が断熱性能は高くなります。
ただ、1枚当たり数万円の上昇になるため、窓が多いとその分割高になります。+3万円だったとしたら窓が10個で30万といった形です。
窓のサイズや個数によっても差額がかわるので、意外と高くなる要因です。

ペアガラス(2枚ガラス)

出典元:YKKAP
現在の注文住宅でほとんどの会社で標準仕様として設定されているガラスです。
シングルガラスに比べて層があるので、直接外気の影響を受けにくく断熱性能が高くなります。
トリプルガラスに比べると価格が抑えられて断熱効果も高い商品となります。
また、中間層に入れるガスによっても断熱性能がかわってきます。
ガスについては後程紹介させていただきます。

シングルガラス(単板ガラス)


築20年など少し前の住宅でよく使用されていたガラスになります。
価格が比較的安価ですが、ガラス1枚のため、直接外気の影響を受けやすく断熱性能としてはあまりないです。
また、結露しやすいため、結露対策が必要になったりもします。

複合ガラスの中間層の気体

複層ガラスの中空層の種類 断熱性能
真空 高い
クリプトンガス
アルゴンガス
乾燥空気(ドライエアー) 低い

ガラスの枚数によって断熱性能がかわることが分かったかと思いますが、この窓ガラスと窓ガラスの間の層にある気体によっても断熱性能が変わります。

真空

真空ガラスは複合ガラスの一種でガラスの中間層が真空となっており、空気がないため、熱伝導などもなく、断熱性能が高く、また、防音効果も高くなっています。
真空ガラスの断熱性能は1枚ガラスのおおよそ4倍、乾燥空気タイプのガラスの2倍とかなり高い断熱効果が期待できます。

クリプトンガス、アルゴンガス、乾燥空気

一般的にLow-E複層ガラスの中空層に「乾燥空気」や「アルゴンガス」、「クリプトンガス」を封入したタイプがあります。

乾燥空気に比べて、アルゴンガスやクリプトンガスを封入したタイプの方が断熱性能は高くなります。

最近では、Low-Eガラスのダブルが標準のハウスメーカーが多いですが、さらに断熱性能が高い、トリプルガラス等も存在しています。

ハウスメーカーでいうと、スウェーデンハウス、ヤマト住建などが標準ですが、その他ハウスメーカーでもオプションにて取扱いがあるところもありますので、トリプルが良いという場合には相談してみることをおすすめします。
ただし、Low-Eガラスのダブルでも若干高いので家一軒分で言うと、数十万円~数百万円割高になります。
個人的には、Low-Eダブルガラスでも十分性能が高いと思いますので、予算に余裕がなければ、ダブルガラスで十分です。
また、この他に、強化ガラスや曇りガラス等の種類がありますが、断熱性能に違いがないので弱愛させていただきます。

窓サッシの種類と断熱性能、効果

窓サッシの種類 断熱性
木製サッシ 高い
樹脂サッシ
アルミ樹脂複合サッシ
アルミサッシ 低い

窓サッシの断熱効果の高い順に、木製サッシ、樹脂製サッシ、アルミ樹脂複合サッシ、アルミサッシとなります。

木製サッシ
木製サッシは熱伝導率が低いため、一番断熱性能が高くなっています。
ハウスメーカーではスウェーデンハウスで使用しているのが有名です。スウェーデンハウス以外だとあまり聞いたことがないです。

ただ、腐食や経年劣化で色などが落ちてしまうので、これを味があると思うのか、ただ、腐食しているだけとみるのかによって印象は変わると思います。
樹脂サッシ
次に断熱性能が高いサッシとしては樹脂サッシです。
樹脂サッシは主に塩化ビニール樹脂でできているため、アルミサッシに比べ、
熱伝導率がおよそ「1000分の1」と非常に低いため断熱性能に優れていて、腐食もしにくいというメリットがあります。
ただ、強度が弱いため、窓枠が厚くなってしまうというデメリットはあります。
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシは名前の通り、アルミと樹脂を複合しています。
アルミもフレームとして使用しているため、樹脂サッシには劣りますが、通常のアルミサッシよりも断熱効果は高くなります。
メリットとしては、樹脂サッシよりも強度があるため、サッシの幅を少なくすることができ、窓ガラスの面積を広くとることが出来ます。

アルミサッシ
一昔前は一般的なサッシでした。アルミのため、熱伝導率が高いため、断熱効果としては、低いものになります。
メリットとしては、なんといっても他のサッシに比べると、価格が安いため、初期住宅のコストを下げることが出来ます。

主要なハウスメーカーの窓断熱の詳細

標準仕様、オプション仕様やシリーズなどで違う場合がありますのでご了承ください。
あくまで参考で見てください。
詳しくはハウスメーカーに確認してみてください。
ハウスメーカー 窓ガラス断熱とサッシ断熱

ハウスメーカー 窓ガラス断熱とサッシ断熱
一条工務店(i-smart) ツインLow-Eトリプルガラス(クリプトンガス)
樹脂サッシ
スウェーデンハウス Low-Eトリプルガラス(アルゴンガス)
木製サッシ
ヤマト住建 Low-Eトリプルガラス(アルゴンガス)
樹脂サッシ
住友不動産(ウッドパネルセンチュリー) Low-Eトリプルガラス(アルゴンガス)
樹脂サッシ
無印良品 Low-Eトリプルガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
アイフルホーム(セシボ零) ツインLow-Eトリプルガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
セルコホーム ツインLow-Eペアガラス(アルゴンガス)
樹脂サッシ
三菱地所ホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
樹脂サッシ
ウェルホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
樹脂サッシ/アルミ樹脂複合サッシ
アイ工務店 Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
樹脂サッシ/アルミ樹脂複合サッシ
積水ハウス Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
住友林業 Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
セキスイハウス Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
ダイワハウス Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
パナソニックホームズ Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
へーベルハウス Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
三井ホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
アキュラホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
ミサワホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
トヨタホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
クレバリーホーム Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
アルミ樹脂複合サッシ
ユニバーサルホーム Low-Eペアガラス(乾燥空気)
樹脂サッシ
飯田産業 Low-Eペアガラス(乾燥空気)
アルミサッシ
桧家住宅 Low-Eペアガラス(乾燥空気)
アルミ樹脂複合サッシ
アイダ設計 Low-Eペアガラス(乾燥空気)
アルミ樹脂複合サッシ
タマホーム Low-Eペアガラス(乾燥空気)
アルミ樹脂複合サッシ

 

窓ガラスの断熱効果を上げる方法

ダブルやトリプルガラスのLow-Eガラスの性能がいいことはわかったけど、窓ガラスにお金をかけずに断熱効果を上げたいという方や賃貸住宅のため、窓リフォーム等できないかたにおすすめな断熱効果を上げる方法としては、窓の断熱フィルムを付ける方法や、カーテンで断熱する方法、窓にプチプチを貼り付けて断熱する方法など色々な方法があります。

また、結露などの対策として、結露防止シート、結露給水テープを貼ったり、凍結防止スプレーなどで対策することができます。
結露は放置しておくと、カビや雑菌が繁殖してしまうため、対策をしておくことをおすすめします。

こちらは後日別記事で色々と紹介していきたいと思います。

窓ガラスの断熱の補助金、助成金について


窓ガラスをリフォームする場合には国や自治体によっては補助金や助成金が出る場合がありますので、

もし、窓ガラスのリフォームを考えているのであれば、調べてみても損はないと思います。
ちなみに東京都だと今現在下記のような条件上限で1住戸当たり1,000,000円の助成金があるようです。
【窓・ガラス】
1住戸当たり1,000,000円
※ただし、助成対象経費に国からの補助事業による補助金を充当する場合にあっては、

助成対象経費の3分の2の額から当該補助金の額を控除した額と上記の額を比較して小さい方の額を上限とします。

リフォームを比較してみる

YKK樹脂サッシのLow-Eダブルガラスでは結露しない?


我が家の窓ガラスでは、今のところ、ほとんど結露していません。
寒い日でもほとんど窓ガラスが結露することなく、過ごせています。
ただ、以前、かなり寒い日に窓ガラスの外側だけ結露しているようになっていましたが、特に部屋の中は問題ありませんでした。

窓ガラスが結露してしまうと、窓がびしょびしょになってしまったり、放置してしまうと、カビが発生してしまったりして結構厄介な結露ですが、もし、結露に悩んでいる方が居ましたら、Low-Eガラスのダブルガラス以上のものにすると結露しにくです。

ちなみに、YKK樹脂サッシのLow-Eダブルガラスでも加湿器で結構加湿をした時は、部屋の中のガラスも結露してしまうことがありましたので、加湿しすぎないようにした方がいいと思います。

参考ですが、実家ですと、単板ガラスでサッシも金属のため、寒いと窓ガラスが結露してしまい、窓がびしょびしょになっており、その影響で窓枠などにカビが発生してしまいました。

YKK樹脂サッシのLow-Eダブルガラスにした感想

我が家ではハウスメーカーの純正でYKK樹脂サッシのLow-Eダブルガラスでした。
住んでみた感想としては、やはり、断熱性能が高いと思います。
例えば、朝起きたときでもそこまで寒くありません。
というのも、実家では単層ガラスなのですが、朝寒すぎて、動けないほど寒かったのですが、今の家になってからそこまで寒いということはなくなりました。
また、買い物へ行って帰ってきても、外はすごい寒いのですが、部屋に入ると若干温かい感じまでするほどです。

やはり、窓だけではないと思いますが、断熱にこだわった家なので体感できていると思います。

ちなみに、我が家で建てたハウスメーカー(ウェルホーム)ではオプションでLow-Eトリプルガラスに変更することが出来たのですが、やはり、価格が結構高額になってしまうため、断念しました。

予算に余裕がある方であれば、Low-Eトリプルガラスをおすすめします。
おそらく、我が家のLow-Eダブルガラスでも十分なくらいの断熱性能ですが、さらに断熱性能に優れているので、おすすめです。

知っている限りでは、ハウスメーカーのスウェーデンハウスやヤマト住建などではLow-Eトリプルガラスが標準となっています。

どちらの会社も断熱性能にこだわっていますが、若干住宅価格は高めです。

参考ですが、通常の複合ガラスとLow-Eガラスの見分け方ですが、通常の複合ガラスは透明なことが多いですが、Low-Eガラスは外から見ると角度によって反射するので、若干紫色だったり、緑色に見えたりします。
気になる方は近くの住宅の窓を見てみてください。反射する窓ガラスはおそらく、Low-Eガラスだと思います。

ぜひ、注文住宅でマイホームを検討している方や窓リフォームを考えている方は、Low-E複層ガラスの窓をおすすめします。