新築住宅ローン控除のための確定申告と必要書類。1年目の確定申告について

我が家も2020年に新築住宅を建てて、もうすぐで3カ月ですが、確定申告の時期が来てしまいました。

今回が初めての住宅ローン控除のための確定申告となります。

一応、ハウスメーカー主催で行われている住宅ローン控除・確定申告講座とやらを受講してきましたが、まとめと整理を含めて、確定申告が誰でもできるようまとめていきたいと思います。

 

今回の対象範囲としては、サラリーマンの方のためでしたが、基本的な内容は同じかと思います

個人事業主の方は、毎年の確定申告を行っていると思うのでわかる方も多いかと思いますが参考にはなるかと思います。

 

新築住宅を住宅ローンで購入した場合、住宅ローンを借りて初めての年(初年度)については、住宅ローン控除のための確定申告を行わないと、減税されないので注意してください。

2年目以降は会社の年末調整にて住宅ローン控除をおこなってもらえるため、年末にドカンと減税されたお金が戻ってきます。

それでは、早速、初年度の住宅ローン控除のための確定申告についてまとめていきます。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、新築住宅やリフォームをした際に住宅ローンを利用すると、年末のローン残高の1%に当たる金額を、所得税から控除してくれるという制度です。

最近では、低金利のため、銀行の金利が0.3%~となっていますが、そんな中、場合によっては金利よりも多い金額が控除されるのでとてもお得な制度です。

 

住宅ローンを使用している方はぜひ住宅ローン控除を忘れずに行いましょう。

期間としては、10年間が基本ですが、消費税が10%で2020年12月までに入居した方であれば13年間に控除期間が3年間延長されています。

我が家もこれに対象となり13年間適用になります。

 

例えば、年末のローン残高が3000万円であれば、その年に納税した所得税から20万円が戻ってきます。

ただし、収入によって戻る金額は変わります。

 

控除の上限金額は年40万円となります。

つまり、10年間だと最大で400万円の控除。

13年間だと、520万円の控除となります。

ただ、10年間、4000万円以上の住宅ローンが残っており、かつ収入が高くなければ、上限の住宅ローン控除を受けることはできません。

おそらく大体の人は満額のメリットはむずかしいかもしれません。

住宅ローン控除で税金がいくら戻ってくるのか?計算方法は?

住宅ローン控除を受けるための条件

メリットの多い住宅ローン控除ですが、住宅ローン控除を受けるためにはいくつかの条件をクリアしていないと、控除を受けることができません。

① 住宅ローン返済期間が10年以上あること。

⇒10年未満で住宅ローンを組んでいる方は住宅ローン控除を受けることができません。

仮に、5年の住宅ローンを仮に組んだ場合には住宅ローン控除を受けることがでません。

② 合計所得金額が3000万以下であること。

⇒3000万円以上の所得がある方は少ないと思いますが、不動産を持っている方や経営者の方で3000万円以上の所得がある場合には住宅ローン控除を受けることができません。

③ 生計を共にする親族等、配偶者から購入したものないこと。

⇒基本的には、住宅を購入した方が住宅ローン控除を受けることが出来るので、そもそも、控除の対象になりません。親族や配偶者が購入したら、親族や配偶者が住宅ローン控除を申請してください。

④ 家屋の新築、購入などから6ヶ月以内に入居すること。

⑤ 入居した年とその前後2年間にの間に特別控除、課税所得の特例を受けていないこと。

⑥ 住宅の床面積が登記事項証明書上の面積で50平方メートル以上あること。およびその2分の1以上が居住用となっていること。

⇒会社など経営されている方で、会社の事務所として、併用している方は注意が必要です。

※新築住宅の場合の内容を記載しましたが、中古住宅などでは、条件が違う場合もありますので詳しく知りたい方は税務署または税理士などに相談してください。

初年度の住宅ローン控除のための確定申告はいつからいつまでにやればいいの?

会社の年末調整は年末にありますが、確定申告については、次の年の2月中旬から3月中旬頃までになっています。

サラリーマンの方だとあまり、確定申告を行うことはないと思うので、いつからいつまでに行えばいいのかわからない方も結構多いようですので、忘れないようにしましょう。

去年の確定申告はコロナウイルスの影響で1ヵ月延長されていたのですが、今年は延長はなさそうです。

 

ちなみに2020年(令和2年)分の場合は2021年2月16日(火)〜3月15日(月)になります。

郵送の場合であれば消印の日付が提出日とみなされるので、間に合いますが、ポストに投函する場合には回収時刻により、翌日扱いになってしまう場合もあるので注意が必要です。

期限ぎりぎりになる場合は郵便窓口または、税務署の窓口に提出した方がいいかと思います。

詳しくは国税庁のHPから確認できます。

令和2年分確定申告期の確定申告会場のお知らせ|国税庁 (nta.go.jp)

通常の確定申告が遅れてしまうと延滞税や無申告課税などが発生してしまう場合がありますが、サラリーマンの方であれば、年末調整で既に終わっているので、基本的には問題ありません。

とはいっても忘れてしまったり、どうしても書類を準備するのに間に合わないという方もいるかと思います。

安心してください。

住宅ローン控除の確定申告は確定申告期間が過ぎてしまっても申請することは可能です。

住宅ローン控除の還付金が戻るのに時間がかかってしまうため、できるだけ早めに申告することをおすすめします。

ただ、住宅ローン控除の還付申告は5年までしかさかのぼれないので、それより前のものは諦めてください。

なので、忘れないうちに早めに確定申告することが大切です。

ちなみに給与所得者の場合は、申請を忘れた年度の次の年から5年以内。

個人事業主は、法定申告期限から5年以内と若干の違いがあります。

初年度の新築住宅ローン控除のための確定申告の必要書類

初年度の住宅ローン控除には通常の確定申告では必要ない書類が多数必要となります。

また、確定申告時の必要書類は、会社や役所、ハウスメーカーなど色々なところから集めなければならないので時間がかかります。

早めに動くことをお勧めします。

他のサイトだと、原本なのか、コピーなのかわかりにくくて困ったので、そこら辺もわかるようにまとめてみました。

◎:必ず必要。 ○:必要だが、添付不要。△:該当する住宅の場合必要

① ◎確定申告AまたはB【作成】

② ◎住宅借入金等特別控除額の計算明細書【作成】

③ ◎住宅ローン年末残高証明書の【原本】

④ ◎下記の組み合わせのうちどれか
  ・マイナンバーカード【コピー】
  ・通知カード【コピー】と免許証【コピー】
  ・通知カード【コピー】とパスポート【コピー】
  ・通知カードの【コピー】と住民票【原本】(マイナンバー付き)

⑤ ◎建物・土地の登記事項証明書【原本】

⑥ ◎建物・土地の不動産売買契約書【コピー】

⑦ ◎工事請負契約書【コピー】

⑧ ○給料所得の源泉徴収票【添付不要】

⑨ △長期優良住宅を取得した場合
  ・長期優良住宅建築等計画の認定通知書の【コピー】(長期優良住宅建築等計画の変更の認定を受けた場合は、変更認定通知書)
  ・住宅用家屋証明書【原本またはコピー】または認定長期優良住宅建築証明書【コピー】のどちらか

⑩ △認定低炭素住宅を取得した場合
  ・低炭素建築物新築等計画認定通知書の【コピー】
  ・住宅用家屋証明書【原本またはコピー】または認定低炭素住宅建築証明書【コピー】のどちらか

⑪ △補助金等の交付を受けた場合(すまい給付金など)
  ・補助金額が記載されたハガキや書類または通帳の写しなど

⑫ △地震保険料控除証明書【原本

 

① ◎確定申告AまたはB【作成】

入手先:国税庁サイトからダウンロードもしくは、税務署、青色申告会等、確定申告ソフトなどでも記入可能です。

・国税庁HPのe-taxにてインターネットから手続き可能です。

【確定申告書等作成コーナー】-作成コーナートップ (nta.go.jp)

 

② ◎住宅借入金等特別控除額の計算明細書【作成】

入手先:国税庁サイトからダウンロードもしくは、税務署、青色申告会等、確定申告ソフトなどでも記入可能です。

・売買契約書や登記事項証明書等をもとにして、必要事項を記入し、控除額を計算した金額を計算することになる。これによって、いくら戻るのか計算によって算出することができます。

・国税庁HPのe-taxにてインターネットから手続き可能です。

【確定申告書等作成コーナー】-作成コーナートップ (nta.go.jp)

③ ◎住宅ローン年末残高証明書の【原本】

入手先:金融機関(銀行などの住宅ローンを借りているところから)

・通常10月~11月頃、住宅ローンの初年度は翌年1月下旬ころに送付されます)

届いていないようであれば、借りた金融機関に問い合わせをして発行を依頼する必要があります。また、住宅ローンを2箇所以上の金融機関から借りている場合には、両方の証明書必要となります。

 

④ ◎マイナンバーカードまたは通知カード【コピー】

マイナンバーカードは確定申告書の貼り付け台帳に貼り付けます。

・「マイナンバーカード」を持っている方は、裏表のコピーをとってください。

「通知カード」の場合は運転免許証のコピーまたはパスポートのコピーまたは住民票と一緒に提出することで、対応可能です。

・住民票の方は、住んでいる地域の市区町村の役所、役場で入手可能です。

・マイナンバーカードと通知カードを間違えている人も多いですが、マイナンバーカードは写真入りのもので、通知カードはマイナンバーの番号が記載されていて、写真がないものになります。

・住民票を取得される方は、マイナンバー入りのものを取得してください。役所は平日の17:00頃までしかやっていないので、早めに入手することをお勧めします。

※平成28年分の申告からマイナンバー制度の導入により、原則として住民票の写しの添付が不要となりました。

 

⑤ ◎建物・土地の登記事項証明書【原本】

入手先:法務局で入手可能です。

建物や土地の登記した記録を書面にしたものになります。

登記をした際に住宅ローン控除用に司法書士の方が準備してくれている場合もありますが、ない場合には自分で法務局に出向いて取得するかインターネットで請求、郵送することが出来ます。詳しくは「かんたん証明書請求」にて請求することが出来ます。

 

⑥ ◎建物・土地の不動産売買契約書【コピー】

入手先:ハウスメーカーや工務店などの住宅を購入する際の契約時に入手可能です。

住宅ローン控除では、コピーをとり、原本は契約の際の大事な書類ですので、大切に保管しておきましょう。

 

⑦ ◎工事負契約書【コピー】

入手先:ハウスメーカーや工務店などの住宅を購入する際の契約時に入手可能です。

新築住宅リフォーム、リノベーションの場合に工事の請負契約を結ぶときにハウスメーカーや工務店からもらえます。

こちらも大切なものなのでコピーを取り、大切に保管しておきましょう。

⑧ ○給料所得の源泉徴収票【添付不要】

入手先:勤務先の会社で入手可能です。

通常は年末に会社から源泉徴収票が発行されます。無くさないように保管しておいてください。稀に、希望しないと源泉徴収票を発行してくれない

会社もあるようです宇ので、その場合には発行してもらうようにしましょう。

ちなみに、確定申告の際には源泉徴収票の添付は不要です。(項目記入の際の確認用として使用します)

⑨ △長期優良住宅を取得した場合

 ▼長期優良住宅建築等計画の認定通知書の【コピー】

入手先:ハウスメーカーまたは工務店などので、住宅の引き渡しなどの時に入手可能です。

我が家の場合は、住宅の建築後、少し経った当たり、でハウスメーカーから渡されました。

 ▼住宅用家屋証明書【原本またはコピー】

入手先:基本的には、引き渡し時にハウスメーカーまたは、登記をした際に司法書士の方から入手可能ですが、ない場合には、市区町村の税務課などで発行してもらいましょう。

我が家の場合は司法書士の方から事前にコピーをいただきました。

 ▼認定長期優良住宅建築証明書【コピー】

入手先:役場、役所で入手できるようですが、担当の方であまりご存じない方も多いようで、発行できないといったトラブルも発生しているようなので、こちらは無くても大丈夫です。「
長期優良住宅建築等計画の認定通知書」のコピーがあればよいので、認定長期優良住宅建築証明書【コピー】は無くても大丈夫です。また、すまい給付金などの申請ではこちらは使用できないようです。

 

⑩ △認定低炭素住宅を取得した場合

▼低炭素建築物新築等計画認定通知書の【コピー】

入手先:ハウスメーカーまたは工務店などので、住宅の引き渡しなどの時に入手可能です。

▼住宅用家屋証明書【原本またはコピー】

入手先:基本的には、引き渡し時にハウスメーカーまたは、登記をした際に司法書士の方から入手可能ですが、ない場合には、市区町村の税務課などで発行してもらいましょう。

▼認定低炭素住宅建築証明書【コピー】

入手先:役場、役所で入手できるようですが、担当の方であまりご存じない方も多いようで、発行できないといったトラブルも発生しているようなので、こちらは無くても大丈夫です。
「低炭素建築物新築等計画認定通知書」のコピーがあればよいので、認定長期優良住宅建築証明書【コピー】は無くても大丈夫です。

⑪ △補助金等の交付を受けた場合(すまい給付金など)

▼補助金額が記載されたハガキや書類または通帳の写しなど

入手先:各補助金給付事業者

 

⑫ △地震保険料控除証明書【原本】

入手先:地震保険加入会社

年末調整の際にすでに手続きされている場合は不要ですが、年末の引き渡しなど、地震保険控除証明書が年末調整に間に合わなかった場合には、住宅ローン減税とまとめて、確定申告をしましょう。

 

特に、初年度の住宅ローン控除を行うのは初めての方が多く不安な方も多いと思います。

自分も、初めてなので不安でしたので、参考にしていただければと思います。

住宅ローン控除で税金がいくら戻ってくるのか?計算方法は?

新築住宅の住宅ローン控除のための確定申告書の作成方法

新築住宅ローン控除のための確定申告と必要書類。1年目の